日本燐枝錦集会(にほんりんしきんしゅうかい)の重鎮会員であり、会長の福山碧翠(ふくやま へきすい)の右腕となって会の発展に尽くした古屋蘭渓(ふるや らんけい)所蔵の品が神戸の社団法人 日本燐寸工業会に保管されている。多数の燐票(りんぴょう)貼込帳の他、燐票に関する貴重な文献及びマッチ 関係資料も数々揃っており、その総体を指して日本燐寸工業会では「蘭渓文庫」と名付けている。蘭渓文庫のなかでひときわ輝いているのが蘭渓集と呼ばれる燐票貼込帳で、主に明治10~30年代の本票が図象別に整然と分類 されている。なかでも「天下一品」と書かれた折本帳は、燐趣界(りんしゅかい)最高の珍品とされる大元帥票の赤刷り、黒刷りにはじまり、明治天皇、皇后両陛下の御像票、菊花御紋章票の数々など、明治中期までの逸品揃いの貼込み内容 に仕立てている。